「書評」の記事一覧
『精霊の宿る川 日本で一番魚種が多い、沖縄県西表島の浦内川』 希少な魚多数、貴重な記録
2020/07/11
#書評
『精霊の宿る川 日本で一番魚種が多い、沖縄県西表島の浦内川』笠井雅夫著 南山舎・2530円 生物に関心のある人であれば、イリオモテヤマネコの存在でも有名な「西 ...
『歌集 まほら浦添』 家族と重ねた歳月綴る
2020/07/11
#書評
『歌集 まほら浦添』仲西正子著 ながらみ書房・2750円 *浦添のこの高処まほらなり舜天・英祖・察度の城跡(グスク) 著者は、古琉球の「まほろば」浦添で生まれ ...
『誰にも言わないと言ったけれど』 人間としての闘いの記録
2020/07/05
#書評
『誰にも言わないと言ったけれど』ジェイムズ・H・コーン著 榎本空訳 新教出版社・3300円 去る5月25日、ミネソタの路上で、白人警官が後ろ手に手錠をかけ、う ...
『吉本隆明拾遺講演集 地獄と人間』 無名な大衆の存在根底に
2020/07/04
#書評
『吉本隆明拾遺講演集 地獄と人間』吉本隆明著 ボーダーインク・4180円 本の帯に没後8年とある。吉本隆明氏の思想に注目し、さまざまな課題を考えた人にとっては ...
『沖縄の祈り』 「沖縄文学」の特異性鳥瞰
2020/06/28
#書評
『沖縄の祈り』大城貞俊著 インパクト出版会・1980円 日本文学という範疇(はんちゅう)に収まらない特異な文学として沖縄の文学はある。それゆえ「沖縄文学」とい ...
『台湾の会計制度 会計基準の国際化と国家戦略』 隣人に学ぶ“地域”際の思考
2020/06/28
#書評
『台湾の会計制度 会計基準の国際化と国家戦略』 仲尾次洋子著 同文舘出版・4180円 本書は、台湾の会計制度を研究してきた著者(現在、名桜大教授)の約20年間 ...
『人の逝き方を考える』 尊厳ある「生」を生きる
2020/06/20
#書評
『人の逝き方を考える』 源河圭一郎著 合同出版・2750円 スーパームーン。4月の満月は殊に大きく澄んでいた。地上ではコロナウイルスが暴れ回っていた。天と地、 ...
『東大連続講義 歴史学の思考法』 知と思考の枠組み新たに
2020/06/20
#書評
『東大連続講義 歴史学の思考法』 東京大学教養学部歴史学部会編 岩波書店・2200円 歴史は暗記ものと言われる。歴史事象を多く記憶する者が「歴史家」と一般では ...
『終わりなき〈いくさ〉~沖縄戦を心に刻む』 住民視点で考えた軌跡
2020/06/14
#書評
『終わりなき〈いくさ〉~沖縄戦を心に刻む』藤原健著 琉球新報社・2200円 著者は毎日新聞大阪本社社会部部長、同編集局長を歴任し退任後の2016年に自らの課題 ...
『新編 つぶやきの政治思想』 地域超えた同時代の創出
2020/06/14
#書評
『新編 つぶやきの政治思想』李静和著 岩波書店・1056円 1998年に旧版が出た『つぶやきの政治思想』は、尹東柱論を含む思想書であるが、表題作「つぶやきの政 ...
『沖縄を世界軍縮の拠点に』 辺野古問題で多様な視座
2020/06/14
#書評
『沖縄を世界軍縮の拠点に』豊下楢彦、北上田毅、吉川秀樹、大城尚子 豊田祐基子、沖縄対外問題研究会著 岩波書店・682円 辺野古基地建設への反対姿勢を、さらに広 ...
『沖縄芸能のダイナミズム 創造・表象・越境』 芸能の変容、冷静に分析
2020/06/06
#書評
『沖縄芸能のダイナミズム 創造・表象・越境』久万田晋 三島わかな編 七月社・3080円 モノとしてしっかりと残る美術品や建造物とは違い、音楽や芸能は上演される ...
『沖縄口朗読用読本 昔物語』 継承に役立つテキスト
2020/06/06
#書評
『沖縄口朗読用読本 昔物語』國吉眞正著 琉球新報社・2200円 最近、かつて収集された琉球の民話について、ネーティブの言語話者が「再話」を行うといった試みが見 ...
『喜如嘉192人の物語』 生活レベルで示す歴史の跡
2020/06/06
#書評
『喜如嘉192人の物語』 「喜如嘉192人の物語」刊行委員会編 ちとせ印刷・4400円 沖縄の社会や地域は、人々の団結や結束が極めて強固だとされる。もちろん地 ...
『ひたすら病める人びとのために(上・下)』 時代ごと、医療の「今」提示
2020/05/30
#書評
『ひたすら病める人びとのために(上・下)』大仲良一著 幻冬舎・上下各1650円 世界中で新型コロナが猛威を振るう中、下巻が出版された。著書が奮闘する姿は、医療 ...
『沖縄の看護―琉球政府の看護制度を紐解く―』 次代につなぐ看護の歩み
2020/05/30
#書評
『沖縄の看護―琉球政府の看護制度を紐解く―』大嶺千枝子著 新星出版・2200円 これまで、本書のように沖縄の看護の変遷を体系的に著した歴史書があっただろうか。こ ...
『沖縄の染め織りと人びとの暮らし』 次代につなぐ被服と手仕事
2020/05/23
#書評
『沖縄の染め織りと人びとの暮らし』松本由香 佐野敏行著 琉球新報社・2500円 新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みは、自由に手軽に欲しいものを入手してき ...
『八重山諸島の水資源』 人々と水の関わり詳細に
2020/05/23
#書評
『八重山諸島の水資源』東田盛善著 南山舎・2970円 待ち望んでいた本が発行された。東田盛善著『八重山諸島の水資源』で、副題「高島と低島における水利用の変遷お ...
『「火花方日記」の研究 琉球国王 尚家文書』 王国の花火技術鮮明に
2020/05/23
#書評
『「火花方日記」の研究 琉球国王 尚家文書』 麻生伸一、茂木仁史編 国立劇場おきなわ監修 琉球王国時代には、その体制を支えるための多様な技術や技能があった。 ...
『最新科学が明かす明和大津波』 大災害の痕跡に迫る
2020/05/17
#書評
『最新科学が明かす明和大津波』後藤和久・島袋綾野編 南山舎・1100円 1771年4月24日(明和八年三月十日)に宮古・八重山地方で大津波が発生し、犠牲者一万 ...
『初級 沖縄語』 「語学」としての学習意識
2020/05/17
#書評
『初級 沖縄語』花薗悟著、国吉朝政協力、西岡敏、仲原穣監修 研究社・2420円 本書は、初歩の「沖縄語」の習得を目指した語学テキストである。一口に沖縄語といっ ...
『沖縄で新聞記者になる 本土出身記者たちが語る沖縄とジャーナリズム』 沖縄で生きる覚悟の物語
2020/05/17
#書評
『沖縄で新聞記者になる 本土出身記者たちが語る沖縄とジャーナリズム』畑仲哲雄著 ボーダー新書・1320円 本土出身者の立場は、沖縄出身者の立場とは異なる。それ ...
『琉球船漂着者の「聞書」世界』 文化の伝播を深く追求
2020/05/03
#書評
『琉球船漂着者の「聞書」世界 「大島筆記」翻刻と研究』島村幸一編 勉誠出版・11000円 意図せず日本に漂着した琉球人が、対応に当たった日本人らに語ったことと ...
『トカラ列島の民話風土記』 歴史・文化論の視野広げる
2020/05/03
#書評
『トカラ列島の民話風土記』下野敏見著 榕樹書林・2750円 奄美大島と種子島・屋久島との間に位置するトカラ列島は「七島」とも呼ばれ、琉球の古典舞踊「上り口説」 ...
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