「書評」の記事一覧
『八重山の芸能探訪』 民衆側に立つ歴史観
2018/03/04
#書評
『八重山の芸能探訪ー伝統芸能の考察・点描・散策ー』當山善堂著 琉球新報社・3426円+税 琉球王国時代に、役人の身の回りの世話をした島の賄(まかな)い女の多く ...
『沖縄の戦世―県民は如何にしてスパイになりしか』 「ヘイト」につながる「スパイ」
2018/03/04
#書評
『沖縄の戦世―県民は如何にしてスパイになりしか』池間一武著 琉球プロジェクト・1800円+税 結論を先に言おう。著者はこう書いている。 「スパイはいたのか? ...
『人には人の物語』 目配りのたしかさ随所に
2018/02/11
#書評
『人には人の物語』玉木一兵エッセー・論集 Mugen・2808円 著者の目配りのたしかさを思わせる一冊である。 「円環する時間のなかで」と題した第一章にある ...
『主権なき平和国家』 「半占領国」日本の実態告発
2018/02/04
#書評
『主権なき平和国家』伊勢﨑賢治、布施祐仁著 集英社クリエイティブ・1620円 本書は、膨大な各国地位協定の事例を比較検討し、日米安保の上で惰眠を貪る国民を覚醒 ...
『独裁の宴』 「同盟が有事に機能」は幻想
2018/02/04
#書評
『独裁の宴』手嶋龍一、佐藤優著 中公新書ラクレ・885円 2人の著名な外交専門家による対談である。長年の知見を基に、冒頭から昨今の北朝鮮情勢をめぐる鋭い指摘が ...
『米国アウトサイダー大統領』 中東との関わりが軸
2018/01/28
#書評
『米国アウトサイダー大統領』山本章子著 朝日新聞出版・1620円 本書は6名の“米国アウトサイダー大統領”-アイゼンハワー、カーター、レーガン、クリントン、ブ ...
『近世琉球貿易史の研究』 貿易史から琉球史問う
2018/01/21
#書評
『近世琉球貿易史の研究』上原兼善著 岩田書院・13824円 著者は、琉球の対明清貿易史の推移を日本市場との関わりから近世期全般にわたって叙述した『鎖国と藩貿易 ...
『武士マチムラ』 多士済済な人物生き生きと
2018/01/21
#書評
『武士マチムラ』今野敏著 集英社・1728円 まず、歴史や空手愛好家からしても、ワクワクするタイトルだろう。空手のレジェンド、二人の武士マチムラをはじめ、空手 ...
『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』 悲しみ共有し想像力育む
2018/01/21
#書評
『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』平井美津子著 高文研・1620円 「教えるとは未来をともに語ること、学ぶとは誠実を胸に刻むこと」というアラゴンのことば ...
『沖縄のアイデンティティー』 自己決定権の系譜を分析
2017/12/31
#書評
『沖縄のアイデンティティー』新垣毅著 高文研・1728円 本書は「続自己決定権」とのサブタイトルが付されているように、前著「沖縄の自己決定権」の続編である。さ ...
『沖縄フェイク(偽)の見破り方』 愚直に「虚構」を覆す
2017/12/31
#書評
『沖縄フェイク(偽)の見破り方』琉球新報社編集局編 高文研・1620円 日本人による沖縄への認識はフェイクに満ちている。南の楽園幻想も「基地で食っている」とい ...
『一条の光 屋良朝苗日記・下』 復帰の原点に返る書
2017/12/31
#書評
『一条の光 屋良朝苗日記・下』解説 仲本和彦、宮城修、与那嶺松一郎 琉球新報社・2759円+税 沖縄戦後史の巨人、屋良朝苗氏の日記下巻が刊行され、完結した。関 ...
『在日米軍―変貌する日米安保体制』 膨大な財政支援で続く駐留
2017/12/24
#書評
『在日米軍―変貌する日米安保体制』梅林宏道著 岩波新書・950円 安倍晋三首相が「日米同盟の揺るぎのない絆」という言葉を繰り返すように、今日、日本国内では「日 ...
『沖縄子どもの貧困白書』 立ち止まり、向き合いたい
2017/12/24
#書評
『沖縄子どもの貧困白書』編集委員 加藤彰彦、上間陽子、鎌田佐多子、金城隆一、小田切忠人 かもがわ出版・2916円 『沖縄 子どもの貧困白書』は、貧困にまつわる ...
『沖縄の米軍基地過重負担と土地所有権』 間違い重ねた辺野古裁判
2017/12/24
#書評
『沖縄の米軍基地過重負担と土地所有権』阿波連正一著 日本評論社・3780円 「県が、知事が裁判に勝てるポイントは何か」とのコメンテーター・高嶺朝一氏の質問に、 ...
『「学校芸能」の民族誌』 地域と学校の相互作用
2017/12/17
#書評
『「学校芸能」の民族誌』呉屋淳子著 森話社・7344円 本書は、沖縄における学校芸能と民俗芸能の相互的な関連を多面的に描出するものである。著者は「学校芸能」と ...
『琉球文学論』 独特の感性放つ幻の本
2017/12/17
#書評
『琉球文学論』島尾敏雄著 幻戯書房・3456円 企画して本ができあがるまで、実に40年の歳月を要したことになる。島尾敏雄が多摩美術大学で行った集中講義をもとに ...
『琉球古典音楽 安冨祖流の研究』 演奏様式の特性明らかに
2017/12/10
#書評
『琉球古典音楽安冨祖流の研究』新城亘著 新宿書房・6480円 本書は、著者が沖縄県立芸術大学に提出した2006年度の博士論文を加筆、修正して出版したものである ...
『坂手洋二戯曲集「星の息子/推進派」』 現在(いま)を生きる人々の物語
2017/12/10
#書評
『坂手洋二戯曲集「星の息子/推進派」』彩流社・2376円 ○シリーズで第1期全14作品が収められる【坂手洋二戯曲集】の刊行が始まったね。 ●1冊に2作品収録。第 ...
『伊良波盛男詩集「遺伝子の旅」』 生命の悠久と惨憺たる老い
2017/12/03
#書評
『伊良波盛男詩集「遺伝子の旅」』伊良波盛男著 あすら舎・1620円 伊良波さんの詩は初期の詩集『眩暈(げんうん)』、『嘔吐(おうと)』といった実存的内面的なもの ...
『歌集 夏の領域』 柔軟に向き合う詠
2017/11/26
#書評
夏の領域―歌集 『歌集 夏の領域』佐藤モニカ著 本阿弥書店・2808円 第一歌集の巻頭歌はその人の特色を反映すると言われ啄木の『一握の砂』は「東 ...
『沖縄からアメリカ 自由を求めて!画家 正子・R・サマーズの生涯』 はざまに生きた果敢な足跡
2017/11/19
#書評
『沖縄からアメリカ 自由を求めて!画家 正子・R・サマーズの生涯』正子・R・サマーズ著 原義和編、宮城晴美監修・解説 高文研・1728円 去年の10月に正子・ ...
『御冠船料理の探求』 超豪華なご馳走、より身近に
2017/11/19
#書評
『御冠船料理の探求』ウ・ヤンファ著 出版舎Mugen+ 4536円 著者は日本語に熟達した中国人として、在沖歴も長く、冊封使徐葆光(じょほこう)の詩を訳・解説 ...
『「沖縄学の父」伊波普猷 新訂版』 思想に迫り、限界見極め
2017/11/12
#書評
『「沖縄学の父」伊波普猷 新訂版』金城正篤、高良倉吉著 清水書院・1944円 本書は、沖縄学の父と称される伊波普猷の人間像や歴史像を社会的背景も交えながら描い ...
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