「書評」の記事一覧
『うちなーぐち しくみと解説』 一般向けの優れた文法書
2019/12/08
#書評
『うちなーぐち しくみと解説』宮良信詳著 沖縄時事出版・1760円 本書は帯の記載が示すように、確かに「数多くの具体例に基づき、日本語との違いにとどまらず、沖 ...
『平敷屋朝敏―歴史に消された真実の行方』 表現者 朝敏を読み解く
2019/12/01
#書評
『平敷屋朝敏―歴史に消された真実の行方』比嘉加津夫著 脈発行所・3080円 平敷屋朝敏の名は組踊「手水の縁」の作者として伝えられ、琉球文学史上に名高い和文学者 ...
『修羅と豊饒―沖縄文学の深層を照らす』 右傾化の社会撃つ文学観
2019/12/01
#書評
『修羅と豊饒―沖縄文学の深層を照らす』平敷武蕉著 コールサック社・2200円 著者がいかに「文学」に関わって多彩な表現・批評活動を行ってきたかは、本書の目次( ...
『菜の子ちゃんとマジムンの森 日本全国不思議案内4』 森の奥でつながる海と空
2019/11/24
#書評
『菜の子ちゃんとマジムンの森 日本全国不思議案内4』富安陽子作、蒲原元画 福音館書店・1540円 「ブナガヤ」と聞くと、私はすぐに生まれ故郷、大宜味村喜如嘉の ...
『ハワイと沖縄 日誌・映画、二世たち、捕虜たち』 海外県人の心情に迫る
2019/11/24
#書評
『ハワイと沖縄 日誌・映画、二世たち、捕虜たち』仲程昌徳著 ボーダーインク・2200円 5年前にハワイの沖縄戦体験者を取材していたころ、著者の調査を読み息をの ...
『反戦平和の源流 近代沖縄の民衆運動』 歴史的使命への自覚促す
2019/11/17
#書評
『反戦平和の源流 近代沖縄の民衆運動』安仁屋政昭著 あけぼの出版・1760円 復元完了したばかりの首里城炎上のショックは大きい。しかし、再建への県民の起(た) ...
ベストセラーランキング(2019/11/17)
2019/11/17
#書評
■リウボウブックセンターリブロ (1)大川隆法著「青銅の法」(幸福の科学出版・2200円) (2)垂見健吾著「沖縄の世界遺産」(JTBパブリッシング・1760円 ...
『時空の中洲で』 飛躍を経た深い透明度
2019/11/17
#書評
『時空の中洲で』与那覇幹夫著 あすら舎・1650円 時空の中洲に、詩人は佇(た)っている。そんなイメージがひろがってくる詩集だ。地層は何億年か、遥(はる)か先 ...
『ぼくの目ざわり耳ざわり』 こだわりに普遍的格好よさ
2019/11/10
#書評
『ぼくの目ざわり耳ざわり』普久原恒勇著 琉球新報社・1980円 読み終えてハタッとひざをたたいた。普久原恒勇氏の、あの魅力的なたたずまいは「トゥンタッチヰーの ...
『奥武方言(おうくとぅば)』 シマの生活文化映す言葉
2019/11/03
#書評
『奥武方言(おうくとぅば)』「奥武方言」編集委員会 奥武区自治会・4000円 南城市玉城に属し、橋で結ばれる奥武島。14世紀中頃には人が暮らし始め、やがて子孫 ...
『日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年』 日本の外交無策あぶり出す
2019/10/27
#書評
『日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年』山本章子著 中公新書・924円 在日米軍の駐留条件を定めた日米地位協定の運用実態が、日本の独立回復前に取り交わされ ...
『尚泰 最後の琉球王』 武力併合前後の琉球国王描く
2019/10/20
#書評
『尚泰 最後の琉球王』川畑恵著 山川出版社・880円 琉球国中山王・尚泰―。彼の生涯は、琉球が日本に武力併合されて亡国の道をたどる歴史である。琉球・沖縄史上、 ...
『八重山民話の世界観』 島民の世界観など探求
2019/10/20
#書評
『八重山民話の世界観』石垣繁著 榕樹書林・1100円 著者は、かつて八重山文化研究会の会長であり、現在は顧問を務めるなど、長年にわたって八重山文化研究会の重鎮 ...
『希望はいつも当たり前の言葉で語られる』 書くことで寄り添う決意
2019/10/13
#書評
『希望はいつも当たり前の言葉で語られる』白井明大著 草思社・1540円 沖縄で暮らす詩人の白井明大さんが、これまで出会った人々からもらった大切な言葉を紡いだエ ...
『神の島の死生学』 喪失感を埋める祭祀・儀礼
2019/10/06
#書評
『琉球弧の島人たちの民俗誌 神の島の死生学』須藤義人著 芙蓉書房出版・3850円 著者は冒頭に、キジムナー(木の精霊)が「自然と人間の関係性をとり持っていた『 ...
『若い頃のメモ帳より』 しなやかな感性、自然体に
2019/10/06
#書評
『若い頃のメモ帳より』東木武市著 脈発行所・1100円 今年、第42回山之口貘賞を受賞した本詩集には、始終ゆったりとした風が流れている。その風は真新しいという ...
ベストセラーランキング(2019/9/29)
2019/10/04
#書評
■ジュンク堂書店那覇店 (1)たかのてるこ著「逃げろ 生きろ 生きのびろ!」(テルブックス・540円) (2)山崎聡一郎著「こども六法」(弘文堂・1296円) ...
『琉球の中世』 古琉球史像見直す好著
2019/10/04
#書評
本書は、昨年東京大学で開催されたシンポジウム「琉球の中世」をベースに座談会等を加えて編集・刊行したものである。考古学と文献史学双方の最新の知見を持ち寄り、旧来 ...
『旅する琉球・沖縄史』 歴史の実像、活き活きと
2019/10/04
#書評
『旅する琉球・沖縄史』真栄平房昭著 ボーダーインク・1800円+税 海に囲まれた琉球・沖縄では、日常生活から海外交流まで、その歴史は旅とともにあった。本書は、 ...
ベストセラーランキング(2019/9/22)
2019/09/22
#書評
■リウボウブックセンターリブロ (1)鎌田實著「70歳、医師の僕がたどり着いた鎌田式『スクワット』と『かかと落とし』」(集英社・1080円) (2)樹木希林著「 ...
『沖縄戦を知る事典 非体験世代が語り継ぐ』 理不尽さを洗い上げる
2019/09/22
#書評
『沖縄戦を知る事典 非体験世代が語り継ぐ』吉浜忍、林博史、吉川由紀編 吉川弘文館・2592円 沖縄戦で「視覚障がい者」や「聴覚障がい者」そして「肢体不自由者」 ...
『ママは身長100cm』 「がんばらない」強さ
2019/09/22
#伊是名夏子
『ママは身長100cm』伊是名夏子著 ディスカヴァー・トゥエンティワン・1512円 表紙の吹き出しは、「だっこもできないママだけど」。 「も」だなんて。読め ...
『沖縄戦の発掘 沖縄陸軍病院南風原壕群』 「場所」「モノ」で紡ぐ戦争記憶
2019/09/15
#書評
『沖縄戦の発掘 沖縄陸軍病院南風原壕群』池田榮史著 新泉社・1728円 沖縄戦の実相に触れるため、私はひめゆり学徒隊の足跡をしばしばたどる。南風原町が1990 ...
『詩集「ゆめうつつ」』 変容し成熟するジェンダー
2019/09/15
#書評
『詩集「ゆめうつつ」』鈴木小すみれ著 1000円+税 鈴木小すみれ詩集『ゆめうつつ』はさながら「水死から甦ってきたオフィーリア」という思いがする。オフィーリア ...
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