「山田健太のメディア時評」の記事一覧
表現の自由をめぐる状況について、山田健太氏(言論法)に執筆していただきます。
<メディア時評・感染追跡と自粛警察>社会的弱者を攻撃 実証的報道で命守る
「自粛警察」という言葉が一部で使われる。他人の行動を監視する行為をさし、営業している(と勝手に思い込んだ)店舗に脅迫まがいの張り紙や電凸を行う事例もあるようだ ...
<メディア時評・新型コロナ緊急事態宣言>国難 何でもありか 国民と報道「ブレーキ」に
今から140年前は、廃藩置県で琉球藩から沖縄県にかわった時だ。新聞でいえば、ちょうど朝日新聞が誕生したのもこのころである。国内ではコレラが全国に蔓延(まんえん ...
<メディア時評・新型コロナウイルス報道>情報不足が最大の敵 精神論でパニック防げず
戦争になると新聞が売れた時代があった。日本での典型例は日清・日露戦争時とされる。戦争でなくても大事件・事故が起きれば人はニュースを欲する。震災やテロなどの深刻 ...
<メディア時評・新型コロナウイルス>私権制限のリスク大 決定過程の公開は必須
冬から春にかけて、東京はマスクの季節だ。インフルエンザに花粉症、それに最近では若年層の顔隠しのためもあって、街中にマスク姿が氾濫する。今年はそれに、新型コロナ ...
<メディア時評・相次ぐ展示・閣議決定>隠蔽・封殺・強弁 如実に 一方的見解に抗う報道を
安倍政権の特徴の1つに「閣議決定」が挙げられる。量と質の両面から、歴代の政権との際立った違いがみられるからだ。それは「決める政治」として実行力がある証しでもあ ...
<メディア時評・相次ぐ展示・年末回顧>弱まるジャーナリズム 表現の自由 報道が議論の場奪う例も
この連載は足掛け12年140回になる。この間、年末に回顧をしたことがなかったが、今年はしなくてはいけない切迫感にかられる。それほどまでに、「自由」や「ジャーナ ...
<メディア時評・相次ぐ展示・上映中止>行政口出し、表現狭める 「安心安全」を理由に利用
一時は上映中止となっていたドキュメンタリー映画「主戦場」の上映に先立ち、あいさつをするミキ・デザキ監督(左奥)ら=4日、神奈川県川崎市 国際芸術祭「あいちトリ ...
<メディア時評・表現の不自由展>言論封殺、政治家が容認 消極的加担の報道も
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」が間もなく閉幕を迎える。開幕3日目に中止となった展覧会内展覧会の「表現の不自由展・その後」は、様々な条件付きではあるが、約2 ...
<メディア時評・京アニ放火事件の報道>報道界で基準作りを 公権力の情報統制、要注意
7月に発生した京都アニメーション放火事件に際して、犠牲者の遺族の多くは取材・報道を拒否する意向を示したとされ、実際に行われた犠牲者の実名報道に対しては、ネット ...
<メディア時評・知る自由を狭める>都合悪い情報「闇」に 民主主義の根幹危機
参議院選挙の前も後も一貫して変わらないのは、何でも「なかったこと」にしようとする政府を中心とする動きだ。これは言うまでもなく、民主主義社会の根幹である、議論の ...
<メディア時評・政治とメディアと若者と>報道の透明性確保を 政治選択へ情報信頼度が鍵
パルコにセブン―イレブン、沖縄にも「内地並み」の熱風が上陸する2019年夏である。そしてまた、政治の世界においても「東京化」が、全国レベルで進んでいるといわれ ...
<メディア時評・事件報道での呼称>新聞ルール、浸透不十分 大胆な転換の契機に
日々の事件を伝える上で外せないのが「誰が」という人の情報である。事件の加害者にしろ被害者であっても、あるいは政治・経済・国際・文化など、どんなニュースでも、氏 ...
<メディア時評・九条俳句不掲載>「公民館の自由」争点に 市民、報道の警鐘が不可欠
「九条俳句」市民応援団のホームページ 2万――この数字は、全国を網羅する数として使われてきた。たとえば、就学児童がだれでも徒歩圏で通えることを原則とする公立小 ...
<メディア時評・天皇皇室報道>祝い一色に危険性も 菊のカーテン 一層厚く
カウントダウン報道が続く。「東京オリンピックまであと○日」はひと休み中だが、代わりに「新元号発表まで」「退位まで」「改元まで」と、天皇・皇室関係のニュースが日 ...
<メディア時評・ドローン規制>取材制限が現実に 基地撮影も大きく制約
来年度予算が国会を事実上通過した直後の5日、内閣提出予定の法案が閣議決定された。そのいずれもが表現活動にかかわるもので、電気通信事業法と放送法、ドローン規制法 ...
<メディア時評・官邸による質問制限>異論封じ込め狙う 事実ねじ曲げ報道威圧
新聞社の労働組合の集まりである新聞労連(日本新聞労働組合連合)が5日、「首相官邸の質問制限に抗議する」との声明を発表した。ここで明らかになった官邸からの働きか ...
<メディア時評・平成を振り返る>情報の流れに変化 マスメディア 縮減進む
今春の代替わりを前に、「平成」時代の振り返りが盛んだ。報道という面からみると、崩御・自粛報道に始まり、忖度(そんたく)やフェイクニュースに染まった中で終わろう ...
<メディア時評・ファクトチェックの意義>報道変える起爆剤 選挙の「公平縛り」脱却
県知事選の期日前投票で1票を投じる有権者。県内2紙は知事選報道でファクトチェックを実施し、紙面化した 辺野古新基地建設を巡り、12月は大きなヤマを迎えている。 ...
<メディア時評・安田純平さん解放>広がる自己責任論 報道へのリスペクト 欠如
安田純平さんの解放を巡り、「自己責任論」が広がった。本人も認めているように、ジャーナリストが個人の意思とそれに伴う責任で危険地に入るわけで、その範囲での「自己 ...
<メディア時評・出版界のヘイトビジネス>問われる編集倫理 『新潮45』騒動から学ぶこと
老舗出版社・新潮社の発行する『新潮45』が休刊した(事実上の廃刊)。事の始まりは、同誌8月号掲載の衆議院議員・杉田水脈寄稿文である。文中の「LGBTは生産性が ...
<メディア時評・総裁選報道 自民介入>政権批判封じ込め 法的根拠なく表現規制
自民党が総裁選に関し新聞・通信各社に送付した文書 嫌な時代から、怖い国になってきたとの思いを強くする。8月28日に自由民主党本部総裁選選挙管理委員会委員長・野 ...
<メディア時評・災害報道>義務規定の撤廃を 業界の自主指針が必要
西日本豪雨で大きな被害が出始め、オウムの大量処刑が実行された前日の晩、「赤坂自民亭」では首相・担当大臣を含む、党幹部が顔をそろえて興じていた。翌朝、官邸では関 ...
<メディア時評・集会の事前規制>デモ制約 拡大の恐れ 浸食される表現の自由
胸騒ぎがする東京の夏だ。6月から7月にかけて矢継ぎ早に明らかにされた三つの方針に関してである。東京弁護士会(東弁)が集会の事前規制を含むモデル条例案を公表、軌 ...
<メディア時評・著作権法改正>揺らぐ表現の自由 経済論理 文化歪める
混迷が続く国会の最中、さしたる議論もなく成立する法案もある。その一つが著作権法改正だった。ただしこの改正は、著作物を著作権者の許可なく無断でコピーすることを認 ...
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