「連載・先生の心が折れたとき」の記事一覧
精神疾患による教師の病気休職者が増え続けている。文部科学省の調査によると2021年度、全国の公立小中高・特別支援学校で過去最多の5897人。沖縄も過去10年間で最多の199人、在職者数に占める割合は全国で最も高い1.29%だった。心を病んだ理由はそれぞれだが、当事者の多くは要因の一つに、就業時間内に終えられるはずがない業務量を指摘する。休職者の増加は他の教員の業務負担につながり、さらに休職者が出る連鎖が起きかねない。心が折れてしまうほど多忙な教員の1日のスケジュールを取材した。
「大変さばかり報道。希望者が減る」との声も 教員の働き方、変えるのは誰か <先生の心が折れたとき>第3部(8)連載の反響
2023/04/12
#学びの現場から
4月、新年度がスタートした。進級し、希望に満ちた表情で学校に通う子どもたちがいる一方で、必要な教員を確保できず、沖縄県の基準をオーバーする数の子どもを担任する ...
戸惑う保護者に校長がとった行動 通知表廃止で波紋も「やりがい」の理由<先生の心が折れたとき>第3部(7)神奈川の香川小(下)
通知表を廃止した2020年度の夏、保護者説明会で香川小学校(神奈川県茅ヶ崎市)の國分(こくぶ)一哉校長は保護者の戸惑いに直面した。「大声で大反対する人はいなか ...
「校長、通知表なくすのありですか?」 学校は変えられる、教職員が本音で議論 理想実現へ「チーム力」に <先生の心が折れたとき>第3部(6)神奈川の香川小(上)
「時には職員室を出て、みんなで車座になって話し合うこともあった。教育論議にはまったんじゃないかな」。2020年度から通知表を廃止した神奈川県茅ヶ崎市の香川小学 ...
教員未配置ゼロへ、「学校カフェ」で連携探る 共に考え環境改善の声、大きな波に <先生の心が折れたとき>第3部(5)千葉の「県民の会」(下)
2022年7月に「教員未配置を考える県民の会」を発足し、教職員、保護者、地域住民の立場を超え、同じ県民として一緒に考える環境づくりに成功した千葉県。教員未配置 ...
教員不足を保護者と一緒に 千葉では県民の会を発足し「社会問題」として訴える<先生の心が折れたとき>第3部(4)千葉の「県民の会」(上)
教員が不足し担任が配置できない問題は全国的に起きている。そのような中、千葉県では、教員不足問題を教職員や保護者らが協力して改善する土壌が生まれつつある。 ...
挑戦の成果広げること 教員時代の気持ち今でも<記者ノート>
2023/03/27
#教員
「ごめんね、後で話そうね」。子どもたちに囲まれ教壇で作業をしていると、物言いたげにこちらをじっと見詰める男児がいた。業務に追われ、結局「後で」は実現しなかった。 ...
少人数制 子どもの心育む 「国や県は教育予算増額を」<先生の心が折れたとき>第3部(3)中城村の挑戦(下)
浜田村長インタビュー 中城村が独自の少人数学級編成を導入して、5年がたった。実現させた浜田京介村長に、導入までの経緯や効果、課題などについて聞いた。 ―導入 ...
「子ども一人に充てられる時間は他の2倍。発表のチャンスも2倍」少人数学級で児童の意欲向上<先生の心が折れたとき>第3部(2)中城村の挑戦(中)
「今度はちょっと難しいよ。119より一つ小さい数はなーんだ」。2月20日、中城小学校1年生の算数の授業で、教師の問い掛けに子どもたちが一斉に手を挙げる。「11 ...
児童との会話が増え、業務負担も減…少人数学級、子どもにも教員にも「ゆとり」<先生の心が折れたとき>第3部(2)中城村の挑戦(中)の続き
中城小学校で1学級16人程度を基準とする村独自の少人数学級を担任する教員らに校内の一室に集まってもらった。現況を聞くと「子どもへの教育効果」と「教員の働き方」 ...
1学級16人…担任「ゆっくり子どもを見られる」村がこだわった少人数学級<先生の心が折れたとき>第3部(1)中城村の挑戦(上)
教員不足が深刻化し、4月から一部の学校では1クラスの人数が増える見通しとなっている。そのような中で、沖縄県中城村では独自の少人数学級編成を実現させている。1学 ...
不登校減、学習理解度アップ…導入から5年 数値に表れた少人数学級の効果<先生の心が折れたとき>第3部(1)中城村の挑戦(上)の続き
1学級を16人程度とする、中城村独自の少人数編成。教室確保や財源の関係で実施は村内3小学校のうち2校の小1~小3と限定的だが、不登校の減少など効果は数値に表れ ...
国庫負担減で非正規増 正規率、全国平均より11ポイント低く<先生の心が折れたとき>第2部(6)正規率の低下
県内の公立小中学校教員の正規率(教員定数に占める正規雇用の割合)は全国で最も低い。県教育委員会は正規率の改善計画を作成して向上に取り組むが、低下傾向は続き、歯 ...
「教員はブラック」なり手減少 現場の負担軽減が急務<先生の心が折れたとき>第2部(5)教員採用試験
県内の学校現場での教員不足がクローズアップされている一方で、沖縄の教員採用試験の競争率は全国トップクラスだ。県内各大学で教員免許を取得する教職課程を受講する学 ...
人事評価が給与に反映 声上げづらく 平等性、一貫性に疑問<先生の心が折れたとき>第2部④人事評価システム
教職員の給与には管理職による評価が色濃く反映される。地方公務員法の改正などにより、沖縄では2017年4月から給与への反映が始まった。教える仕事は評価することが ...
先生の働き方改革に支援を 県系人の報道に期待 本紙・読者と新聞委
教員不足問題や世界のウチナーンチュ大会などについて意見を交わす「読者と新聞委員会」の委員ら=21日、那覇市泉崎の琉球新報社 琉球新報社は21日、読者と新聞委員会 ...
国の基準、実態と大きな差 沖縄独自の少数人数制は考慮されず<先生の心が折れたとき>第2部(3)教員定数
就業時間内に終えることができないほどの業務量、改善が進まない働き方改革の中で増え続ける精神疾患の病休者、それらを背景にした教職志願者の減少、人手不足で業務を代 ...
業務支援員の助力「とても助かる」 県内配置は25%にとどまる なり手不足も深刻 22年度
2023/02/14
#教員不足
文部科学省は、公立小中学校で教員の事務作業などをサポートする「教員業務支援員(スクール・サポート・スタッフ)」配置事業を2018年度から実施している。県内では ...
教員の負担減へ外部人材を 保護者ら早期改善を訴え<先生の心が折れたとき>第2部(2)教員アンケート(下)
「先生以外でできる仕事は早く切り離して」「先生は授業や生徒との関わりに専念して」―。琉球新報が連載「先生の心が折れたとき」に合わせて実施したウェブアンケートは ...
給食費の管理を学校でなく自治体で…沖縄県内60% 文科省まとめ<先生の心が折れたとき>第2部(1)教員アンケート(上)
2023/02/07
#学びの現場から
削減してほしい業務に「徴収金の管理」を選ぶ教職員が多かった。教員の長時間労働是正のため、中央教育審議会も徴収金管理を学校以外で担うよう答申している。 文部科 ...
約2割の教員が残業「過労死ライン」の実態 報告書や部活…授業外でも多い業務<先生の心が折れたとき>第2部(1)教員アンケート(上)
教職員の約2割が「過労死ライン」を超える残業をしている―。琉球新報が連載「先生の心が折れたとき」に合わせ、県内の教職員らを対象に働き方に関するウェブアンケート ...
「聖職者」イメージ根強く…「子どもに尽くすもの」の呪縛<先生の心が折れたとき 教員不足問題>第1部番外 読者や教員からの声
懸命に業務をこなそうとするほど、心身を疲弊させていく教員たち。本連載で取り上げた現場のケースはいずれもこなしきれない仕事量が病んでしまう背景にあった。読者から ...
休息の場なく「自分が悪い」…仕事、介護に追われうつに<先生の心が折れたとき 教員不足問題>第1部(5)元特別支援学校女性教員
学校から帰宅直後、階下の義母から電話が入った。「お父さんの調子が悪い」。同居の義父はがんと認知症を患っていて、家族で介護していた。公務員の夫は仕事の重圧で心療 ...
「我が子か生徒か」強いられ…時短や部分休業は「努力不足」<先生の心が折れたとき 教員不足問題>第1部(4)中学校教員
「仕事を続けたい。でももう限界です」。中学校教員の女性=30代=は数年前、涙をこらえながら管理職に適応障害の診断書を手渡した。育児短時間勤務も部分休業も「他の ...
突然の学級担任、免許を持ってない教科の指導…「公教育は崩壊しているのか」<先生の心が折れたとき 教員不足問題>第1部(3)小学校教員
「学級担任になってくれないか」。おととしの4月、中学校の支援員として着任した男性=30代=は校長から急な依頼を受けた。入学式まであと2日。知り合いを通じ、男性 ...
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