「金口木舌」の記事一覧

　「森を伐（き）るなら俺を斬ってからにしろ」。日本最大の照葉樹林で知られる宮崎県綾町の元町長、郷田実さんが発した言葉だ。自然を守る、と言葉にするのはたやすいが、 ...

　京都鴨川のほとり、祇園の近くに檀王法林寺という寺がある。エイサーの起源とされる念仏踊りを沖縄に伝えた袋中上人が４０２年前に開いた。福島生まれの袋中上人は１６０ ...

　戦後十数年たったころ、首里に長期欠席の小学生がいた。担任が家を訪ねると、父親は病に伏し、母親は出稼ぎで不在。本人は縄でげたの鼻緒を編んでいた。おなかだけ膨れた ...

　「みなと村」をご存じだろうか。那覇港の港湾労務を管理するため、１９４７年５月に生まれた。現在の山下町、通堂町辺りに位置し、沖縄の復興を支えた。村長は國場組を率 ...

　２月の風物詩ともなる沖縄のプロ野球キャンプ。今年は海外を含め１６球団が訪れ、経済効果８０億円超、沖縄観光の目玉となる。名護市の日本ハムから始まり３０年余、当初 ...

　ついたてがない避難所で着替えや授乳ができずに困った－。東日本大震災の被災地では、避難所でプライバシーが守られずに苦悩する女性が多かった 　▼人の出入りが多い洗 ...

　熱戦が続くソチパラリンピックも１６日（日本時間１７日）で幕を閉じる。メダル獲得数にも関心は高まるが、全ての競技、全ての選手にドラマがあり、最後まで注目したい ...

　学校の中庭の池に５００個の“花”が咲いた。福島から届いた竹で作られた灯籠にともる火は、被災地復興を誓う高校生の決意を映しているようだ 　▼北部農林高校定時制の ...

　「復興と復旧の違いってご存じですか」。先日、仙台で「震災語り部タクシー」に乗った。出発早々、運転手の齋藤盛雄さんが問い掛けてきた ▼案内してくれたのは仙台市沿 ...

　野球評論家の張本勲さんが琉球フォーラムでの講演で、野球選手は「梅型」と「桜型」があると話した。任務と目的を指示すれば自分で工夫して伸びるのは「梅型」で、米大リ ...

　沖縄市長選の立候補予定者の名を記したのぼりが立つ胡屋十字路で、古い建物が取り壊された。理髪店や洋服店として使われた建物にはかつて老舗デパート山形屋の支店が入っ ...

　宮森小米軍ジェット機墜落事故が題材の映画「ひまわり」。今も変わらぬ沖縄の基地問題に多くが共感した昨年の上映は記憶に新しい。ここにもう一つ、福島県と全国を結ぶヒ ...

　夜の海岸線を縁取る空撮写真を目にした時、胸が締め付けられるようだった。福島第１原発周辺の漆黒の闇に浮かぶ光。その視界の先には、大都会東京のきらびやかな光が見え ...

　プロ野球の各球団が沖縄キャンプを打ち上げた。県内の球場から球音も消えたかと思ったら、そうではなかった。今度は社会人や大学のチームがキャンプを開始、球音がこだま ...

　名護十字路近くに最近、新しい店ができた。ワインや日本酒が楽しめる雰囲気のいい店だ。商店街は昼と夜で別の顔があり、多様性も魅力の一つだ 　▼そんな商店街を誰が呼 ...

　看護学校では、病院実習に入る前に宣誓式が行われる。一人一人がろうそくを手に、ナイチンゲールの像から火をともす。この厳かな儀式は、ナイチンゲールが戦場で夜も病床 ...

　夏の盛りに患った若旦那の願いは「ミカンが食べたい」だった。「息子の命が買えるならいくらでもいい」と大旦那に命じられた番頭。汗だくで見つけたミカンはなんと１個千 ...

　「くとぅば銭使（じんじけ）え」という黄金言葉の向こうには、具志堅用高さんの顔が浮かぶ。独特の風貌と愉快な発言は唯一無二。ボクシング元世界王者はお茶の間でもフッ ...

　クイズです。（１）全国５冠（２）アジア７位（３）世界１８位－それぞれ何の数字か。イメージできた方はかなりの観光通だ。正解はここ１年内の口コミサイトなどでの沖縄 ...

　アスリートたちの力強いパフォーマンス、芸術的なまでの美しい技。幕を閉じたソチ冬季五輪は感動の連続だった。勝負とは別に人々の心を温めるドラマもあったのは、五輪な ...

　人形たちが舞台いっぱいに駆け回り、宙に舞う。名護市であった人形劇団「かじまやぁ」（桑江純子代表）の４０周年公演。会場には３００人以上が詰め掛け、立ち見も出た ...

　約２万年前に生きていた「港川人」が今年“プチ整形”をした。髪の毛をカールし、目をくぼませ、顎を細く、鼻をもっこりさせた。県立博物館・美術館にある復元模型の話だ ...

　「おばあちゃんが動き回って、家族全員へとへとよ」。知人がこぼした。認知症の症状が出た祖母は夜も外に出たがり、家ではおなかを壊すほど食べてしまう。常に監視が必要 ...